こんにちは。宮城県在住ライターのすずき・ちえです。
もうすぐ7月、旅行シーズンになりますね。旅行した際に、その土地ならではの体験を楽しまれている方も多いのではないでしょうか?
先日、私も宮城県涌谷町(わくやちょう)に行き、「ご当地体験」をしてきました。
日本初の産金地・涌谷
涌谷町は仙台市内中心部から車で約1時間ほど(※1)の場所にあります。仙台平野に位置し、川沿いに田んぼが広がる、のどかで自然豊かな町です。
この土地でできるご当地体験とは何かというと…「砂金採り」。なぜかというと、日本で初めて金を産出した土地だからです。
まずは、体験の前に「黄金山神社」にご挨拶しました。
黄金山神社は、日本初の産金を記念して建てられた仏堂があった場所に建てられた神社です。その歴史は古く、749年奈良時代にさかのぼります。
この地で産出された金900両(約13㎏)が奈良の東大寺の大仏の建立のために献上されたと知り、驚きました!
黄金山神社を後にして、「砂金採り」の体験に向かいました。
いよいよ砂金採り体験
砂金採りを体験できるのは、黄金山神社と隣接する施設「天平ろまん館」です。
建物の周辺を歩いていると「砂金採り体験」ののぼりを発見しました。
早速、受付をします。
私が行ったのは平日だったのでスムーズに受付できましたが、ゴールデンウィーク期間は1時間待ちだったとか。
子どもから大人まで、中には海外の観光客の方もいらっしゃったそうで、年齢国籍を問わず人気のアクティビティだということがうかがえるお話でした。
「椀がけ法」という手法で砂金採りをします。
「水よりも重い」という金の特性を活かした手法で、金が混ざった砂をパンにすくい、水の中で揺さぶることで低比重の砂を払い、高比重の金を椀の底に沈めていきます。
何度も繰り返します。
砂をすくい、水にさらしながらパンをふるのは意外に力が要ります。
けれども他のお客さんの人たちの「採れた!」という歓声を耳にするたびに、負けられない気持ちになり…。
砂をすくっては振ることに夢中になっているうちに、あっという間に30分経っていました。
その成果がこちら。
金が入っているとこのように残ります。
写真では、少しわかりづらいかもしれませんが、実際に見てみると砂と光り方が全く違うので、一目でわかります!
制限時間終了後には、スタッフが「鑑定」してくれて、採った金は容器に入れて持ち帰ります。
私は制限時間の30分で爪の先位の大きさの金が1粒でした。
鑑定して下さった職員さんによると、1回の体験で9粒の砂金が採れた方もいたとか。
1粒採るだけでもやっとだった私にとっては、「すごい!」の一言に尽きます。
私が砂金採り体験を通して感じたのは、古代の砂金採り作業の地道さでした。
奈良の大仏に献上された900両(約13kg)を採るのにどのくらいの時間がかかったのだろうか…
などと思いを馳せていました。
このように旅先でのご当地体験は、楽しみながら歴史や文化に触れられるとても良い機会だと思います。
まもなく夏休みシーズンです。
思わず夢中になってしまう「砂金採り」、ぜひ体験してみて下さいね!
天平ろまん館
体験の他、展示や食も楽しめる施設です。
職員さんがとても親切に接して下さいました。