こんにちは。ライターのすずき・ちえです。
9月上旬、福島県の会津若松市に行ってきました。
会津若松は、福島県西部の会津地方の中心都市です。
鶴ヶ城の城下町として栄え、市内各地に史跡が点在する歴史のある町です。
また市内には、明治・大正・昭和初期に建てられた蔵や洋風建築が多く残されています。
その中の1つが1884年に建てられた「會津壹番館(あいづいちばんかん)」。
會津壹番館は、会津若松市内中心部の「野口英世青春通り」と呼ばれる通り沿いにあります。
その名の通り、医学者・野口英世博士が青春時代を送った界隈として知られ、この建物も博士ゆかりの建物です。
野口博士は、1876年(明治9年)会津若松近隣の猪苗代(いなわしろ)で生まれました。
1歳半で自宅の囲炉裏で左手の大やけどを負い5本の指がくっついた状態になりました。1892年に左手の手術を受け、元通りになったことを機に、医学の道を志しました。
その手術を受け、書生として3年半住み込んだ「會陽(かいよう)医院」だった建物が「會津壹番館」です。
2階建ての建物で、現在は1階には喫茶店、2階には展示室「野口英世青春館」があります。
この日は、1階の喫茶店「自家焙煎珈琲 會津壹番館」に入ってみました。
店内に一歩足を踏み入れて真っ先に頭に浮かんだのはクラシックという言葉。
茶色を基調にした店内には、レジが置かれている足踏みミシンの台、カウンターを照らす4種類の灯りなど、レトロな物が置かれています。
カウンター内では、白いシャツに黒いエプロン姿のスタッフが一杯ずつコーヒーを一心にハンドドリップしている佇まいが店の雰囲気に溶け込んでいて、美しさを感じました。
その光景にドリップコーヒーを飲みたくなった私は、日替わりで豆の種類が変わる「本日のコーヒー」を注文しました。この日のコーヒー豆は「キリマンジャロ」。
数分後、コーヒーが届きました。カップには、野口英世博士と奥様を描いたイラストが。そのゆるい感じにホッと心が和みます。
キリマンジャロの味は酸味があり、すっきりとした印象でした。
蒸し暑い日だったのですが、暑さの中歩き回って疲れていた体が、美味しいコーヒーと落ち着く空間のおかげであっという間に元気回復!
コーヒーを飲みながら、店内を眺めていると、遠い存在だと思っていた野口英世博士と同じ場所にいることに、何とも不思議な気持ちになったのでした。
これから会津若松市に行かれる方には一押しのお店です。
史跡めぐりや街歩きの合間に、ぜひ行かれてみては?!
特にコーヒー好きな方、レトロな建物にときめく方にはおすすめです!