《宮城・郷土食》宮城のお正月料理②「ナメタガレイの煮つけ」~大みそかからお正月にかけて食べられる、縁起物

こんにちは。東北・宮城在住ライターのすずき・ちえです。
1月上旬に書いた記事で、「次回もお正月料理を紹介します」などと書きながら、気が付けば1月も下旬に。
2月が来る前に、宮城でよく食べられるお正月料理の2品目をご紹介します。

「ナメタガレイの煮付け」~子孫繁栄、商売繁盛の縁起をかつぐ

今回は、「ナメタガレイの煮付け」。
お正月料理というよりは、大みそかからお正月にかけて食べられる家庭料理です。

ナメタガレイの煮付けに岩手県産ワカメを添えて。

まず「ナメタガレイ」について。カレイ(魚)の一種なのですが、初めて耳にする方も多いのではないでしょうか。

農林水産省HP「うちの郷土料理」によると、他の地域では「ババガレイ」「インドガレイ」と呼ばれるそうで、ぬめりがおおいことから「滑多鰈(ナメタガレイ)」と呼ばれるようになったのだとか。

他のカレイと比較して身が大きいことや、冬の時期には子持ちが増えること、卵が黄金色をしているという特徴があります。

そのため、宮城県では「子孫繁栄」「商売繁盛」の縁起物として、大みそかから元日にかけて、多くの家庭で食べられています。

12月に入ると「ナメタ買った?」が合言葉に

私も2023年から2024年にかけての年越しで、ナメタガレイの煮付けを作り、食べました。農林水産省「うちの郷土料理」のレシピを参考にしています。

まずは、準備から。
私の周囲では「年末年始は忙しいので、12月中旬ごろまでにナメタガレイを準備して、味付けをして冷凍しておく」という人が多いので、そのようにしてみました。

余談ですが、例年お正月が近づくと「もうナメタ(ナメタガレイ)は買ったの?」という会話がよく聞かれるように思います。

さて、調理です。
ナメタガレイは、しっかりとぬめりを取ってから、醤油、砂糖、酒、みりんで煮ます。
レシピ通りの分量で、落しぶたをして時々煮汁をかけながら煮たところ、しっかりと味が付きました。

仙台雑煮とともに。大みそかに食べきれなかったナメタガレイの煮付けをお正月にも食べました。

ナメタガレイのさっぱりとした優しい味に、醤油と砂糖のはっきりとした甘じょっぱい煮汁の組み合わせがピッタリ!魚の持つ美味しさが引き立ちます。また、卵のプチプチとした食感が病みつきに。

毎年のことながら食べていると幸せな気持ちになり、運気も上がっていくような気持になりました。
宮城県民の私にとって、ナメタのない大みそかは想像できません! 笑

もし機会がありましたら、「ナメタガレイの煮付け」を召し上がってみてくださいね。

参考サイト

農林水産省「うちの郷土料理 次世代に伝えたい大切な味」

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