【東北スポット】鯖湖湯(福島県福島市)~俳人・松尾芭蕉も立ち寄ったとされる、歴史ある湯。

こんにちは。東北在住ローカルライターのすずき・ちえです。
今回ご紹介する東北おすすめの場所は、福島県福島市にある飯坂温泉(いいざかおんせん)の公衆浴場「鯖湖湯(さばこゆ)」です。

鯖湖湯を知ったのは、テレビの旅番組。レトロな雰囲気のある建物に惹かれたと同時に、レポーターがあまりのお湯の熱さに驚いていた姿が印象的で…。
どのような温泉なのか知りたい、どんなに熱い温泉なのか体験したいという想いで行ってきました。

いざ、飯坂温泉へ。

飯坂温泉は、宮城県の鳴子温泉・秋保温泉と並ぶ「奥州三名湯」のひとつとして知られています。


歴史のある温泉で、江戸時代には、俳人・松尾芭蕉(まつおばしょう)が旅の途中に立ち寄ったとされ、「おくのほそ道」にも記録が残されています。

鯖湖湯

鯖湖湯は飯坂温泉街の中にあります。

飯坂温泉発祥の湯とされ、松尾芭蕉も湯につかったと言われています。

「鯖湖湯(さばこゆ)」。飯坂温泉のシンボル。

鯖湖湯の営業は朝6時から。
私は朝7時頃に到着しました。

まずは受付前の券売機で入浴券を購入し、係の女性に手渡しました。
とても感じがよい方で、思わず「(鯖湖湯の)お湯が熱いと聞いていたのですが、何度くらいなんですか」と聞いてみたところ……「今日は44℃くらいですね」とのこと。

この日は6月上旬、朝7時の時点で気温21℃。
少し歩くと汗ばむくらいの気温でした。
こりゃ、湯船に入れるのか?

そんな戸惑い気味の私を見かねてか、「何回もお湯をかけて、体になじませてから入るといいですよ」と笑顔でアドバイスをいただきました。

浴室に続く戸を開くと…湯けむりとともに、これまたレトロな風景が目に飛び込んできました。


天井までもが木造。脱衣所と浴室の間には戸がありません。
浴室には個々のシャワーどころか水道はなく、かわりに体を洗うためのお湯が壁際に2か所ありました。

そして、真ん中にはたっぷりと湧き出た、透き通るようなお湯。


神聖な風景にしばし見とれていると、「おはようございまーす」と80代くらいの女性が中に入ってきました。
立て続けに、おばあちゃん・お母さん・3歳くらいのお子さんの3人が同じようにあいさつしながら入ってきました。


常連さんでしょうか。イントネーションから、地元の人のような気がしました。

よく見ると皆さん、入浴前に丹念に石鹸で体を洗っています。
温泉を大切に思う気持ちが垣間見えた瞬間でした。
私もそれに習って、体をしっかりと洗い、いざ入浴…

「熱い」と聞いていたお湯に入ってみたら

湯船の湯を汲んで、触れると想像どおりの熱さでした。
少しずつ体にかけて馴染ませていきます。
それから湯船に足先だけ入れては出して、慣れてきたら腰まで入るなど徐々に馴染ませていきました。

そしてついに、全身つかることができました。

とても不思議だったのは、お湯の温度が高いにもかかわらず、体に馴染んでいったことです。
家の熱いお風呂に入ると、肌がびりびりとするのですが、ここではそのようなことはなく……
お湯が迎え入れてくれるような感じがしました。


一方で私がかけ湯をし、お湯と仲良くなろうとしている間、同じくらいのタイミングで来た人たちはすでに湯船に入っていました。
男湯からは、気持ちよさそうな鼻歌が聞こえてきます。鯖湖湯に通い続けるうちに、熱さにも慣れてくるのかもしれませんね。

体も気持ちもサッパリ、スッキリとした入浴後

入浴後は、スッキリとした気分でした。
またスタッフや常連客の感じの良さに爽やかな気持ちになり、よい一日の始まりとなりました。

そして、足取り軽く、鯖湖湯周辺で写真を撮りながらお散歩。

入浴後は、鯖湖湯の隣にある鯖湖神社に立ち寄った。
鯖湖神社向かいの「なかむらや旅館」。登録有形文化財に指定されている。
地元のおじさまが推す撮影スポット。「写真撮るなら、なかむらや旅館。江戸や明治期の3階建ては珍しいよ!」と教えてくれた。

温泉好きのみなさん、ぜひ飯坂温泉の鯖湖湯に行ってみてください。
また、飯坂温泉には9つの公衆浴場があります。
宿泊し、ゆっくり湯めぐりをするのも楽しいと思いますよ!

参考URL

2 COMMENTS

kyoko miyazaki

地元の方が大切にされている、ちょっと熱いけど、いい温泉の様子がとても分かりやすく伝わってきました。
自分も温泉に入ったような気になりました。
しばらく温泉に行ってないけど、行ってみたくなりました(⁠^⁠^⁠)

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すずき・ちえ

kyoko miyazaki様

コメントありがとうございます!
浴室内の写真がNGで、肝心の温泉の部分が文字ばかりになってしまったのですが、伝わっていたようで安心しました。
温泉、いいですよねえ。

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