こんにちは。
東北・宮城県在住ライターのすずき・ちえです。
10月に入り、宮城県もすっかり秋めいてまいりました。
暑すぎず、寒すぎずで行楽にぴったりの時期です。
そこで今回は、宮城県のおすすめ「まちあるき」スポットをご紹介します。
街全体にレトロな建物が並ぶ「みやぎの明治村」
ご紹介するのは、宮城県登米市(とめし)の登米町(とよままち)です。
登米は、宮城県の北東部にある町です。仙台からは車で1時間30分ほど(高速道路利用・混雑状況による)。
山に抱かれ、田園が広がる自然豊かな地域です。
町の中心部を流れる「北上川」の雄大な風景は、NHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」(2021年)の舞台にもなりました。
北上川は、岩手県から宮城県の石巻へと流れる一級河川です。登米町はその水運業により栄えてきました。
江戸時代は登米伊達家の城下町で、明治初期には県庁がおかれたこともあります。
交通の主役が船から列車に変わったことで、現在は閑静な街並みとなりましたが、当時建てられた県庁、学校、警察署の建物は大切に保存されています。
それらは、近距離に集まっており「みやぎの明治村」と呼ばれています。
では早速、街を歩いてみましょう!
とよま観光物産センター「遠山乃里(とおやまのさと)」 を拠点に、水沢県庁記念館、武家屋敷、警察資料館、教育資料館の順に回りました。
水沢県庁記念館
1871年(明治4年)に建てられ、1875年(明治8年)まで「水沢県庁舎」として使用されました。
廃藩置県が布告された際、登米町に県庁舎が置かれることになり、建てられたものです。
立派な門構えに威厳を感じました。
武家屋敷
水沢県庁記念館前の通りを歩いていると、江戸時代の伊達家の武士の武家屋敷やその門構えを見られます。
また、当時の名残が残されているのがこちら。
建物がノコギリの刃のように、ジグザグに建てられているところが見られます。
これは「武者隠し」とよばれる建て方です。敵が攻めてきたときに、家と家の段差に足軽が敵に見えないように隠れ、足軽が迎え撃てるようにあえてこのように建てたのだそう。
警察資料館
「武者隠し」の町並みを歩いていくと2階建てのレトロな建物の前に着きました。
「警察資料館」です。
1889年(明治22年)から1968年(昭和43年)まで「登米警察署」として使われていました。
見学も可能で、制服や装備などの展示、木造の留置所などを見ることができます。
印象深かったのは、2階へと続く階段の中央部分が擦り減っていたこと。
警察官が忙しく階段を昇り降りしていた様子が思い浮かびました。
教育資料館
まちあるきのラストはこちら、「教育資料館」。
1888年(明治21年)に建てられた「旧登米高等尋常小学校」です。
警察資料館と同様に、見学可能です。
中には、当時使われていた教科書やオルガンなどが展示されています。
子ども向けの小さい机が並んだ教室に入ると、懐かしい気持ちになりました。
そして、おもしろかったのが建物の真後ろに小学校があること。
そのため、見学していたときにチャイムの音が聞こえ、資料館前の通りでは学校帰りの子どもたちが見られるなど、まるで小学校にいる気分を味わうことができました。
おすすめグルメ「油麩丼」
まちあるきをしていると、お腹が空きます。
そんな時におすすめしたいのが、ご当地グルメの「油麩丼」です。
それは、醬油ベースの出汁で、登米の名物「油麩」と玉ねぎを煮て、卵とじにしたもの。
カツ丼のようなイメージですが、「油で揚げているけれど、ヘルシー」なメニューなのです。
「なぜ揚げ物なのにヘルシー?」と思われた方も多いかと。
くわしくはこちらの記事をご覧ください。
「みやぎの明治村」のまちあるきはいかがでしたでしょうか。
登米町は、江戸時代の城下町の町並みを残しつつも、明治時代の洋館がスッと溶け合っているところが魅力です。
このブログでは駆け足になってしまいましたが、ぜひゆっくりと歩いていただければ、と思います。
参考サイト
記事を書くにあたり、以下のサイトを参考にさせていただきました。
■みやぎの明治村・登米(とよま) とよま振興公社 様